一概には言えないのですが、前回☟ 成績は直線的に上がるものではないと書きました。
「ブレイクスルー」とは、壁を突破し、何かが飛躍的に進歩・発展することです。
勉強における「ブレイクスルー」とは、伸び悩んでいる状態を打破し学力を向上させることですが、そのためには、頭の中に保管されている様々な事柄を結び付け、新たな視点を手に入れる必要があります。
まず、学力を上げるためには「理解」と「情報の整理」及び「演習量」が不可欠であるといって良いでしょう。
これら3つがお互いに相互作用を起こしながら有機的に結びついた時に、次のステージに行けるわけです。
そのためには、これらの行為を行う際に、「理解」「情報の整理」「演習」といったそれぞれの「体験」に「タグ付け」をして頭の中に保管しておくということがとても重要です。
この「タグ付け」が行われずに、「共通項」がないまま、それぞれがバラバラの状態で頭の中に保管されていたとしても、ブレイクスルーは起こりません。
例えば、ある問題を解いたという「経験」だけでは不十分です。
問題を解いて解説解答を熟読した後に、
「どういった発想を使ったのか?」
「何を意図して作られた問題なのか?」
「正解に辿り着くための分岐点はどこか?」
といったことを、自分なりにまとめてその「経験」に複数の「タグ」を付けておかなければなりません。
すると、のちに「タグ」同士の間に接点つまり「共通項」が生まれ、それらが蓄積されて有機的な結びつきとなったときに、閾値に達してブレイクスルーが生まれるのです。
問題演習をする際には「正解が見える」ことを意識している人は多いでしょう。
しかし、更に「問題が見える」域にまで達することを意識すれば、単元・教科を横断的に学習することが出来ます。
これがブレイクスルーを生む下地になるのです。
これらは「理解」「情報の整理」においても同様です。
以前、「情報量を増やした方が寧ろ覚えやすい」「解説解答は地図である」と書きましたが、☟ なかなかハードルが高いところでもあります。
「理解するうえでのポイント」や「情報を整理する上で障害となっているものは何か?」といったことを意識して「タグ付け」をしておくだけでも「違い」を生み出すことが出来ます。
上位校を受ける生徒さんだけでなく、飛躍的に成績を上げたい生徒さんにはそういったことを意識して頂きたいと思います。
私自身も、日々の授業での生徒とのやり取りを通して、そういった意識の萌芽を植え付けていけるように工夫はしています。
(しかし、単純に「量」が不足しているという状態が続いている生徒もおりますが…)
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