「暗記」その②

逆説的な話になりますが、「暗記」をする上では、「紐づけ」して「情報量を増やした」方が記憶の定着率が上がります。

「覚える」ことが苦手な子がよくやってしまうのが、全てがそぎ落とされた無味乾燥な「問い」と「答え」だけを「暗記」しようとしてしまうことです。


例えば、英語の単語一つをとっても、単語単体ではハッキリ言って単なる「模様」でしかありません。

単なる「模様」である単語に、

「アルファベットという文字を組み合わせたものである」

「アルファベットには2種類の音(読み方)がある」

「その読み方と、つづりには一定の法則がある」

「つづりにも語源があり、意味と一定の関連がある」

といった「追加情報」が多ければ多いほど、記憶として定着します。

人間は、基本的に無意識にこのような「情報の関連付け」と「紐づけ」を行い、ある「情報」に多面的なつながりと意味を持たせることで、生きていく上で「重要な」情報を忘れないようにしています。


しかし、なぜか、「テストに出ない」「覚えることが多くなると面倒臭い」「知らなくても覚えられる」「興味がない」などといった理由で、自らの首を絞めているとしか思えないことをやっている生徒が多い。

(ちなみに、上記のセリフの中で最悪なのは、「テストに出ない」です。

まず、いつからテスト問題を決定できるほど偉くなったのか?という話と、直接答えとなっていなくても背景として問題文の中で紐づけされている、という場合もあります。

幸いなことに、まだこのセリフを吐いている生徒はいないので、その部分では一安心ですが…)

以前の記事 ☟ でも述べましたが、自ら「知識の断絶」を招いているのです。

「解答解説を読まない」☟という行為も、「知識の紐づけ」を積極的に行おうという意思の欠如と見ることも出来ます。(うちのエースさんは、以前の記事を書いた時よりは、意識が変わってきているようです)

歴史などは、ストーリーやビジュアル的に覚えた方が、断然、記憶の定着率は上がります。

それには、教科書の通読が一番だと思います。
というか、上位校を受けるのであれば、歴史の教科書は何度も読んで頭に入れておくべきです。


理科でも、例えば、試薬の話が出てきたら、他のはどうなってたっけ?といったことを常に関連付ける習慣を持つと、上手いこと情報の整理が出来て、頭に入っていくようになります。


そのために一番重要なことは、まずはテキストのどこに何が書かれているか?を把握することです。

目次を活用するのもいいのですが、出来れば、単元の並び方、1つの単元の分量などの「情報」から、どこら辺のページを開いたら自分が欲しい「情報」を得られるか?を把握できている状態が好ましいと思います。

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