嘘をついて誤魔化してしまう生徒をどうするか

タイトルの通りなのだが、小学生で少し苦戦しそうな生徒がいる。

以前、「周りを偵察(笑)してしまう」生徒がいると書いた。☟


どうも「問題を解く」ということの意味を本人の中で根本的に変えていかなければならないようだ。

まあ、宿題をやっていなかったのだが、かなり怪しい言い訳をしていた。

実は、宿題をやってあるときでも不自然に丸が多い(笑)状態であることもあった。

とはいえ、私は問題を解いたらその場ですぐに丸付けをするのがベストだと考えているので、答えを回収するなどという馬鹿げたことはしない。

(未だに「答えを写す生徒がいる」などと言う理由で答えを配らない学校の先生がいるが、無意味であるだけでなく有害だ。どうせ「答えを写す」生徒は、答えがあろうがなかろうがまともに宿題などやらない。そういった生徒のために真面目にキチンと問題を解こうとしている生徒まで犠牲にするのはナンセンスである。)


誤解のないように言っておくが、小学生が嘘をついて誤魔化すことなど極めて普通の事である。

よく「小学生みたいな嘘」などというが、この言葉などは日常的に小学生が嘘をつくことの表れであると言えよう。

要するに、誰もが通る道なのである。

長いこと塾講師をやっている間にこういった生徒には多く見てきた。

(かく云う私も通ってきた道である☟…。宿題をやっていない言い訳のバリエーションの多さなら誰にも負けない自負がある。いや、ダメでしょソレ・・・)


件の生徒を観察していると、やはり理解力が弱いことが見て取れる。

こちらの言っていることをなかなか理解できない場合が多く、従って実際に問題を解こうとしても詰まってしまうことが多い。

とはいえ、先日、漢字で苦戦していたのだが、今日試しにその場で書かせてみたら、正答率が飛躍的に上がっていた。

能力的に致命的な問題を抱えているわけではない。

他人より少し時間をかけながら進めば、こちらの説明を十分理解し習得できるポテンシャルは持っているだろう。


そこで、嘘をついて誤魔化してしまうという問題を解決する方法なのだが、至ってシンプルだ。

学力をつけてあげる。

理解力を上げてあげる。

これに尽きる。


要するに、問題を解こうと思っても、分からなくて解けない。

答えようと思っても、分からないから黙ってしまう。

でも、そのことを周りに悟られたくない…。

もしくは、問題を解いても分からないからツマラナイ…。

だから、やらないし、答えを写してしまう。


だったら、問題を解けるようにすれば、寧ろバレてくれた方が本人にとっても嬉しいだろう。(笑)

もしくは、今まで解けなかった問題がスラスラ解けるようになれば、問題を解くこと自体が面白くなる。


これが、長年の経験からして、最も効果のある解決方法だ。

自分が間違えた時に恥ずかさを感じるという性格を変えることはなかなか難しい。

(勿論、塾内ではその恥ずかしさに耐えていけるように訓練はするが…)

歳をとれば、そういった羞恥心はどこかに逝ってしまう場合もあるが(笑)、小中学生の間に性格そのものを変え、羞恥心を克服することは無理であろう。

(というか、若者でも自己啓発セミナーばりの「洗脳」を施さない限りは無理であろう)


理解力を上げ、問題を解けるようにし、少し難しい問題にも腰を据えてチャレンジできるようにする。

しかし、これには時間がかかる。

本人に、「間違ってもよい」というメッセージを送り続けることも重要だ。

(ちなみに、これを逆用して「解ける問題だけをやらせる」という手法を採っている塾もある。生徒はスラスラ問題が解けて「気分が良く」なり、塾への不満を抱かないという訳だ。学力の向上という意味では全く意味はないが…。

また、勉強が苦手な生徒がよくやる「簡単な問題だけ解く」という勉強法もこういった心理の表れだ。こちらも、学力向上の効果は見込めないことは言うまでもない)


まあ、今回は「前にも言ったけど、絶対にズルだけはしちゃだめだからね!」と言っておいたが、その言葉を聞いた瞬間に目を逸らしたので(笑)、なかなか手強そうだ。



実は、中3生でも誤魔化し癖が抜けきらず、人の話をなかなか聞けない生徒がいる。

こちらの方が根が深いといえるだろう。

比較的最近入塾してくれた生徒で、大分改善はみられるが…。

なぜ、そのような性格になってしまったのかといえば、要するに「誤魔化す」ことや「人の話を聞かない」という選択をした方が本人にとってメリットが大きい環境に身を置き続けたためである。


これは、「環境」と「認知能力」の両方に関わる問題なので厄介だ。

私との付き合いが長くなれば、私がどのようなことを嫌うのか?を理解し、そのような行動を徐々にとらなくなるが、短期間で今までの人生で培ってきた「習性」を変えることは極めて困難だ。

(それこそ「洗脳」的な手法が必要となるであろう)


中学生であるならば、「学力」を測る物差しが豊富にある。

やはり、北辰テストや中間期末テストで「数字」として実際に「点数」を取らせてあげることが、結局は最善策だといえるだろう。



まあ、何度も言っている様に、レベルが上がれば詰みますが。

北辰テストや学校の中間期末で測れる「学力」には限界があることも理解しておく必要があることは言うまでもない。

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