世間では、英語が苦手だというと、「じゃあ、単語をやりましょう!」「単語が分かれば、なんとなくは意味がとれるから!」といって、単語を覚えさせようとする方々が、少なからずいます。
しかし、私からすると、これはナンセンスで効果のない指導法です。
例えば、本日(というか昨日)
I can't help you.
という文を訳せないという中3生がいました。
(ちなみに2週間ほど前にも、違う中3生で同じようなことがありました。その生徒は、今ではだいぶん進歩したと思います)
彼は、I の意味も、can't の意味も、help の意味も、you の意味も知っていました。
しかし、文になると意味が分からない。
要するに、英語には語順の型があり、英文というのは、その語順の型(つまりルール)に単語や語句などのカタマリをあてはめて並べることで成り立っているのだ、ということが意識できていないわけです。
英語の絶対ルール☟
最初に書かれた名詞が主語になる➡ I「私は」
次に述語(動詞)を書く➡ can't help「助けることが出来ない」
「助けることが出来ない」と書いたのなら、その対象となる人や物を書きたくなるので、
動詞の後に、その対象(目的語)を書く➡ you「あなたを」
あとは、これを日本語の語順に並び替えてあげるだけですね。
I like tennis.
We enjoy tennis.
全部、型は同じですね。
これはカタマリになっても同じことです。
I like tennis.
I like to play tennis.
tennis が、to play tennis になっただけです。
「私は 好きです テニス」
「私は 好きです テニスをする」
ここで、下の文で「テニスをするが好き」という日本語だと変ですよね?
自然な日本語にするためには、
「テニスをすることが好き」というように「~すること」と訳せばよいことが分かります。
英語の型(ルール)をしっかり身に着けていなければ、このような発想を持つことは出来ません。
英文が複雑になればなるほど、この英語の型(ルール)が重要になってきます。
最初に、「英語が苦手な生徒に、いきなり単語を覚えさせるのはナンセンスだ」と書きました。
単語の綴りにも一定の「ルール」があるのですが、英語を苦手としている生徒は、そもそも「ルール」が存在しているということ自体意識できていないことが多いのです。
そうなると、単語を覚える際にも、訳も分からず闇雲に覚えようとして、「覚えられない~」という結果になってしまうのです。
意味ないですね。
まずは、「英語には明確なルールが存在し、そのルールを自動化できるまで徹底的に叩き込む」というところから始めるべきだと思います。
無意識を意識化することの重要性について☟
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