対比と共通項

前回、「前提」が歪んでいると「現実世界」に対してのアプローチが的確に出来ないという趣旨のことを書いた。☟

その中で、養老孟司さんの『バカの壁』を紹介しているサラタメさんのYouTube動画を紹介したのだが、その中で「共通項」の話が出てきていたので追記として書いておく。


実は丁度先日、小6の授業で、この「共通項」の話をしたばかりであった。


説明的文章における「対比」構造の中での話であったのだが、何かを比べる際には必ず「共通の観点」が必要になる。

さらに言えば、何かを論ずるには「比べる」ということが不可欠となってくる。

「地球の大きさ」を論ずるにも、「何と比べるか」によって導かれる結論は変わってくるという話もした。

説明的文章において、対比構造をシッカリと捉えることは、文章の趣旨を理解する上でも、問題を解く上でも、非常に大切なことだ。


実際、問題も

「以下の文章の中で『対比』として成立しているものにはを、そうでないものには✖をつけなさい」

という問題から始まっている。


① 夏は夜が短い。しかし、冬は一日中寒い。

② 駅前にある体育館は、有名な建築家がデザインした。一方、家の近くの体育館は中学生がよく利用している。


と言った具合だ。

ポイントとして、

「対比は、統一した観点で比べられている場合に成立し、表現的にも対応したものとなる。」

とシッカリと書いてある。

実はこの教材は、意見文を書くための基礎講座としての位置づけなのであるが、読解問題を解く上で重要となる考え方がふんだんに取り込まれているので、気に入って利用している。



これは以前書いた通り、「小学生の国語力向上」のために、読解力の基礎となる様々な問題を解かせている一環だ。☟

「対比構造」を考えることは、表現上の対応関係を考えることでもある。


1~2か月ほど前に解いてもらった問題には、こんなものがあった。

問題「おしべでできた花粉を、めしべまで虫に運んでもらう花を『虫ばい花』といいます。鳥に運んでもらう『鳥ばい花』、風によって運ばれる『風ばい花』もあります。」

「『風ばい花』とは何ですか。」(二十五字以内)


この問題などは、言葉の対応関係を読みとって省略されている表現を補ってまとめる問題なのだが、勉強が少し苦手な生徒さんは若干苦戦していた印象だ。

(この他にも指示語を捉えて表現をつなげていくというパターンなどもあった)


今後も「対比構造」と「言葉の対応関係」は、形を変えながら演習させていきたいと考えている。


ちなみに、今日(と言っても昨日ですが)は、「具体」⇔「抽象」というこれまた重要な単元を扱った。

とはいえ、問題自体がそれほど高い難易度ではなかったので、最初は戸惑っていた生徒もシッカリと問題の趣旨を読みとることが出来たようだ。



今、小学生の国語でやっていることは、取りも直さず、北辰テストや埼玉県公立高校入試

の問題を解くにあたっての土台となるものだ。

直結していると言ってもよい。

(四字熟語や慣用句などはそのまま出ますし…)

記述問題を解く上での基礎をシッカリと築いていきたいと考えている。

(正直、中学生にもこのレベルからやらなければならない生徒さんは多くいますが…)



ウオークマンを聴いていたら、この曲が流れてきてテンションが上がったので紹介しておきます。☟

正直、スピッツの中で一番好きな曲かもしれない。

こちらも。☟

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