先日、体験授業を受けて頂いた新中2の生徒さんに正式に入塾して頂くことになった。
大変ありがたいことだ。
このように体験授業から切れ目なくスムーズに入塾して頂けることは、進度の側面から考えると非常に大きい。
お母様は「ビシバシお願いします」と仰っていたが、なかなかそうもいきそうにない雰囲気ではありますが。(^^;
話は変わるが、昨日、新中3の授業で宿題のやり方について少し話をした。
端的に言えば、やったふりをしてしまっている生徒がいるということ。
正直、このタイプの生徒の性格を直すことは非常に難しい。
「やらない」生徒は強引にやらせることが出来なくもない。(それも難しいですけど…)
しかし、「ズルをする」「やった風に見せかけようとして誤魔化してしまう」生徒を軌道修正することは、今の時代ではほぼ不可能と言っても過言ではないと思う。
そういった個人の習性のようなものを変えるには、それこそ人生観が変わるほどのインパクトが必要なのだが、昔と違って今の時代ではそんなことは許容されない。
(詳しくは「塾講師になった理由」の記事をお読みください)
しかし、ここは「価値観の違い」と捉え直すことが現代に即した考え方だと思う。
つまり「たとえ遠回りになったとしても、愚直に努力する」ことに意味があり、そのプロセスそのものから得るものが一番大きく、「その努力のおまけ」として結果を享受するという価値観。
一方、基本的には「バレなければOK」「法令違反をしなければ良い」「他人を傷つけているわけではないので何の問題もない」といった感覚を基に「別に結果が出ればそれでよくね?」という効率重視の価値観。
どちらが正しいという類のものではない。
それぞれの価値観でそれぞれの人生を謳歌すればそれで良いだけの話だ。
しかし、私は前者を好む。
それだけです。
恐らく、パーソナリティにも影響を与える話ではあると思いますが、それも人それぞれ好みが違うといったところでしょうか。
(ただ、わざわざ「個人塾」である当塾に全く違う価値観を持った方が通ったとしても得るものはほぼ無いとは思います。端的に言ってお金の無駄ではないでしょうか。)
そして最後に、英語のお薦め参考書(大学入試)☟に続いて、今回は国語(現代文・古文)のお薦め参考書を挙げていきたいと思う。(メチャメチャ時間が空いてしまい、すみません…)
現代文
現代文が苦手な生徒にとっては、
『船口のゼロから読み解く最強の現代文』(学研)
この一択と言ってよい。
ここまで丁寧且つわかりやすく現代文の解法が伝授されている参考書は他にないであろう。
あわせて、
『船口の最強の現代文記述トレーニング』(学研)
も姉妹書としてお薦めである。
「記述問題はないからいいや」などと言って敬遠するのは勿体ないレベルの分かり易さ。
以前は『田村のやさしく語る現代文』が、現代文を苦手とする生徒向けの唯一の参考書であったが、もうこの本は役割を終えたのではないか。
(ちなみに私は現役時、『田村の現代文講義』を使って勉強をしていたので嫌いな参考書ではないです。)
類書としては、
『はじめての入試現代文 正解へのアプローチ』(河合塾)
も良いが、引用されている文章の抽象度が高く少し敷居が高い。薄い本なので、頑張れば読めるであろうが。
基本的に現代文が苦手な生徒は、そもそも論として文章を読むことが苦手なので、文字だらけの参考書を読破すること自体が困難であろう。
そういった意味では、適度な長さの文章を基に文章の「型」と「着眼点」をビジュアル的にも見やすく解説しているかどうかが、初学者とって参考書を選ぶ上での肝となる。
上記の参考書のコンセプトを徹底演習させてくれる問題集としては、
『現代文読解基礎ドリル』(駿台文庫)
がある。(ただし、設問によっては解答として納得のいかない選択肢なども混ざっている)
現代文の基本的な解法を理解した上で更なる演習をするには、
『入試現代文へのアクセス 基本編』(河合塾)
『入試現代文へのアクセス 発展編』(河合塾)
が良いであろう。
ただ、当たり前ではあるが、このレベルの問題集になると文字数も多く、解説自体が「堅い」文章で構成されているため、若干の読み難さはある。
船口系の参考書としては、
『船口の最強の現代文―レベルアップ問題集』(3冊)
があったのが、どうやら廃刊のようだ。
マーク式のものとしては、
『マーク式基礎問題集 現代文』(河合塾)
が断然お薦めだ。
これらが肌に合わない人には、
『全レベル問題集 現代文』(旺文社)
が良いであろう。
ちなみに『現代文読解力の開発講座』(駿台)や『現代文と格闘する』(河合塾)も有名ではあるが、前者は掲載されている文章自体が短すぎる&解説が系統立てられていないこと、後者は解説が長すぎて読むのが苦痛になる可能性があること、を理由としてあまりお勧めはしない。
ただ、後者の『現代文と格闘する』は難関大を志望し且つ現代文が好きだという生徒にとってはやる価値があるとは思う。
あとは過去問をやることになるだろう。
センター試験があった時代にはセンター対策本として、
『きめる!センター現代文』(学研)
が良かったのだが、「共通テスト」も一応センター試験を踏襲すると宣言しているので、やっておいても損はないかもしれない。
あと、現代文用語では、
『語彙力と読解力をつける現代文単語』(数研出版)
が一番良い。
レイアウトが非常によく、且つ収録されている語、周辺情報の読ませ方などが秀逸だ。正直、類書とは一線を画すレベルの仕上がりになっていると思う。
かつては『ことばはちからダ!』(河合塾)が群を抜いていたが、少し内容的に古くなってきたように思う。初学者にとってはまだ有用な参考書であることには変わりはないが。
類書としては、
『読解を深める 現代文単語〈評論・小説〉』(桐原書店)
『現代文キーワード読解』(Z会)
『イラスト図解でよくわかる!現代文読解のテーマとキーワード』(学研)
もあるが、どれも決め手に欠ける印象だ。
古文
文法
『望月光の古文教室 古典文法編』(旺文社)
でザックリと古典文法の基礎を押さえ、
『望月古典文法講義の実況中継』①②(語学春秋社)
で理解を深めつつ、
『ステップアップノート30古典文法基礎ドリル』(河合塾)
で演習すればよいでしょう。
文法と一緒に読解もやりたいのであれば、
『古文上達 基礎編 読解と演習45』(Z会)
もお薦めですが、
『望月光のトークで攻略古典文法 vol.1 (実況中継CD-ROMブックス)』
『望月光のトークで攻略古典文法 vol.1 (実況中継CD-ROMブックス)』
は望月先生が実際に生の講義をしてくれるので非常に良いです。
文法単元ごとに文章問題がついており、全文解説のみならず、設問も一問一問丁寧に解説してくれます。
かなりお薦め。
古文読解
『山村由美子図解古文読解講義の実況中継』(語学春秋社)
または
『岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本』(KADOKAWA)
のどちらかをまずやってみればよいだろう。
前者の方が読み易さはある。(少しバカっぽいですが…)
(ちなみに、岡本さんの方は演習書として『古文ポラリス』も出しているが、レイアウトも含めてこちらはあまりお勧めは出来ない)
また、
『吉野のパワーアップ古文 読解入門編』(東進ブックス)
『吉野のパワーアップ古文 読解完成編』(東進ブックス)
はサクサク読めるので、古文が苦手な生徒の繋ぎとしては良いと思う。
演習書としては、
『マーク式基礎問題集 古文』(河合塾)
私大対策としては、
『有名私大古文演習』(河合塾)
『首都圏「難関」私大古文演習』(河合塾)
が一番解説がしっかりしている。
(『中堅私大古文演習』は全くお薦めできない)
上級者には、
『古文解釈の方法』(駿台文庫)
を終えた後に、
『古文解釈の実践1』(駿台文庫)
『古文解釈の実践2』(駿台文庫)
をお薦めするが、あくまでも「上級者」向けだ。
古文単語
『読んで見て覚える重要古文単語315』(桐原書店)
がお薦め。
『古文単語ゴロゴ手帖』
(「手帖」は他のゴロゴ単語集よりも見やすさが断然高いです)
もお薦めだったのだが、著者がアレな事件を起こしてしまったので微妙なところ。
あとは、
『古文単語FORMULA600』(東進ブックス)
もお薦めですね。(こちらは2冊目用になると思いますが)
『GROUP(グループ)30で覚える古文単語600』(語学春秋社)も評判が良いようですが、実際に使ったことがないのでわかりません。
…と思っていたのだが、実際に手に取ってみると非常に良かった。
個人的には古文単語帖の中で一番好きかもしれない。
文章で覚えるには、
『大学入試 古文単語速読マスター500』(学研)
が良い。
以前はZ会の『速読古文単語』も良かったのだが、改訂されて中身がすっかり変わってしまった。
あまりお勧めは出来ない。
『読み解き古文単語』(Z会)は難易度が高めで古文が得意な生徒向き。
漢文
『漢文の読み方&解き方が面白いほど身につく本』(KADOKAWA)
がお薦め。 レイアウトがちょっとごちゃごちゃして読み辛い点はあるのだが、書いてある内容は大変良い。 特に、「基本構造(語順)」の話をここまでしっかりと解説してある参考書は他にないであろう。 よく中国語は英語と語順が同じなので、中国人は英語が上達するのが早いと言われるが、そういったことが例を挙げながらわかりやすく説明してある。
この本でもレベルが高いと感じるのであれば、
『三羽邦美の漢文教室 改訂版』(旺文社)
あたりから始めればよいだろう。
以上です。
ちなみに、私が現役の時に使っていた参考書は、
『田村の現代文講義1』
『田村の現代文講義2』
『田村の現代文講義3』
確か3冊やったはずだが、記憶が定かではない。
これらの参考書は、演習後に一度現代文の成績が下がり、その後上昇するようになるとの話を風の便りで聞き、現代文だけは高2の秋頃に上記の3冊を終えた。
そして実際に、高2最後の進研模試では偏差値39いう数字を出した記憶がある。
正直、現代文は一番得意な科目だったので、いくらやる気のない状態で受けた模試だからといっても凄い偏差値だなと妙に感心したものだ。
そして、その後は現代文の成績が上がり、以後下がることはなかった。
(というか、どんな過去問でも8割以下を取ることはなかった)
この参考書の特徴は、背景知識などの事前知識を一切否定し、国文法と接続語の用法や語義を基に、一切の主観や先入観を排除して本文に書いてあることだけを頼りに問題を解いていくというものだ。
今でもこの手法は嫌いではない。
ただ、世の中の知識が蓄積されている中で、当時よりも知らなければならない「言葉」や「テーマ」が増えていることもまた事実である。
その意味ではこの本は今の時代に即さないであろう。
正直、現代文は上記の参考書と過去問(とたまに模試)しかやっていなかったと思う。
古文
『土屋の古文講義』①②③
『土屋の古文単語222』
をやった。
(もしかしたら『古文公式222』もやったかもしれないが覚えていない)
暇な時に、駿台文庫から出版されていた『大鏡』や『増鏡』などの通釈が書いてある本が家にあったのでそれを読んだりもしていた。
後、上級者向けのお薦め参考書として挙げた『古文解釈の方法』も少しかじった。(笑)
私は現代文が圧倒的に得意だったので、古文は6割程度取れればOKという発想でいた。
ただ、この認識遺体は間違っていなかったと思う。
そんな感じだったと思います。
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