解答を裏返す行為

たまに、解答を裏返しの状態にして「私は答えを見ていませんよ!」アピールをする生徒がいる。

(おもに小学生に多いように思えますが…)


率直な意見を述べると、この行為には何の価値もないと、個人的には考えている。

というか、寧ろ有害な要素を孕んでいるとさえ考えている。

(じゃなきゃ、わざわざ記事にしませんが…)


というのも、以前述べたように、☟

寧ろ解答は開いた状態で横において置き、なんなら1問1問こまめに丸付けをした方が良い

というのが私の持論だからです。

(学び始めの単元ならば尚更です)


そしてこのことは、いわゆる「ケアレスミス」に関わってくる重大な要素を含んでいると言えます。


丸付けを数ページ分ため込んで一気にすると何が起こるか?

当然のことながら、一度に処理する情報量が多くなれば、ミスが発生する確率は高くなりますし、同じような単純作業を長時間続ければ集中力も切れてくるでしょう。

当然、丸付けのミスが起こる確率も高くなります。


また、問題を解いてから時間が経過しているので、「どのような問題であったか?」「自分がどこで躓いたのか?」といった記憶が曖昧になります。

その上、解説までしっかり読もうとすると、記憶が曖昧なうえに、量も膨大になるので、解説を読んで理解するのに膨大な労力がかかってしまうでしょう。

(そもそも、解説をしっかり読もうという意志があればの話ですが…)

当然、その問題自体に対する理解の深さにも悪影響を与えることにもなります。


要するに、丸付けを一気にする生徒は、よほど自分の記憶力と理解力と集中力に自信があるのか、それとも、丸バツを付けることにしか興味がないのか、そのどちらかと言い切って良いでしょう。

(少なくとも、私なら恐ろしくてそんなことは絶対にできません)


要するに、

「一気に丸付けると大変だから、小分けにして少しずつ丸付けた方がミスが少ないし、理解もしやすい」

といういたって普通の発想と、

「面倒臭いから、後で一気に丸付ければいいや。問題解いたんだからいいだろ」

という発想には雲泥の差があるということです。


ここで考えて欲しいのは、後者のメンタリティがもたらす悪影響です。

普段から、解答や解説などをしっかり読むという意識がなく工夫もしない生徒が、なぜ、試験の問題文をキチンと読もうという意識を持つことが出来るのか?

正直、あり得ないと思います。


よく、

「あ~、問題文ちゃんと読んでなかった~」

「本当はわかってたのに~」

「問題文ちゃんと読んでれば解けた」

と言う生徒がいますが、それは、普段の勉強の仕方の延長線上で起きている現象だと言える部分が大きいのかもしれません。

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