最近小6の授業では、分数の掛け算・割り算の演習をひたすら行っている。
学習の初期段階では、約分を上手く出来ない生徒が散見されたが、現在は途中式の段階でシッカリと約分を意識しながら計算が出来るようになってきた。
約分のし忘れもほぼ無くなってきたように思う。
(ちなみに「途中式の段階で」約分をするという話は、中2生の文字式の計算でも同様の話だ。中2生も学習の初期段階では、苦戦している生徒が多かった。
特に「『上(分子)なのか? 下(分母)なのか?』を明確にして計算するように!」
という指示を中々実行できていない生徒が続出していたのだが、授業内でかなりたっぷりと時間を取って演習した結果、「やり方」そのものは定着してきたようだ。
それに伴って正答率も上がっている。
やはり「ただの計算問題」で点数を失ってもらいたくはない。
これは「やり方」を守ってひたすら練習すれば必ず出来るようになる類のものなので、学校のワークなどを解く際にも、途中経過を意識して丁寧に演習を重ねてもらいたい)
…というわけで、小6の分数の演習の最後に、分数と比と割合が絡んだ問題が出てきたので、その時に各生徒に線分図を描いてもらった。
問題☟
①の線分図を描いてもらう前に、途中まで私が線分図を描き、その続きをそれぞれの生徒に描いてもらったのだが、予想通り「言葉を図で表す」ということを、まだまだ苦手としている生徒が多いという印象であった。
ノーヒントで正確に図が描けていた生徒が2名いた。
(小5から通ってくれている生徒さんがキチンと描けていたのは、単純に嬉しかった)
予想していた通り、間違いのパターンとしては、こんな感じの図が多かった。☟
そこで、この問題文の意味を生徒達に確認してみたのだが、
①「___円を4等分したうちの3個分が75円」
であることは、よく理解できており、キチンと答えられていた。
そのように言葉を言い換えてもらうと、「あっ!」と言って、全員自分の間違いに気付くことが出来ていた。
正解は当然こうである。☟
このように図示してみると、所謂「くもわ」の公式を知らなくても「比」の問題として解くことが出来る。
「75円が、比③個分」
➡「比①個分は、25円」
➡「全体は比④個分だから、100円」
となる。
比を扱う際には、「比①個分はいくつか?」「比の全体は何個分か?」といったことを意識しなければならないのだが、そこら辺は小5の時にある程度練習したので、生徒達もスムーズに理解してくれたようだ。
ちなみに、小5の最後に入塾してくれた生徒さんもアッサリと理解してくれていた。
勿論「割合」の問題として、
「__円が、もとにする量」
➡「75円が、比べられる量」
➡「3/4が、割合」
➡「75÷3/4=100円」
としても問題は解けるが(一応、この解説もした)、
75÷3/4 という式が、何を意味しているのか?をイメージすることはかなり難しいであろう。
(ちなみに、「数式は言葉だ」ということは以前述べた通りである)☟
上記の問題などは、分数の意味がシッカリ分かっていれば自信を持って解くことが出来る。
「比」や「割合」は、中学生になっても差が付くところなので、(しかも「比」や「割合」を単元として扱う機会はない)小学生のうちから地道に鍛えていきたいと考えている。
その他の問題の線分図は以下の通り。☟
②③ともに、「割合は、部分/全体」だということが分かっていればイメージし易いであろう。
「割合」は、中学校に入ると、理科は勿論のこと、社会の資料の読み取り問題でも頻出なので、「考え方」そのものをシッカリ理解しておいてもらいたい単元だ。
今回の授業では少し演習量が足りていないので、次回の授業で再び線分図を描く練習をしたいと思う。
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