少し前のブログで、小6の生徒が正負の数の四則混合問題で苦戦していると書いたが、本日の授業で少し前進することが出来た。
「項」をシッカリと認識する「眼」は少しずつ養われてきているようだ。
まだ正負の数の加法減法において、数直線を意識しながら計算することが出来ていないときがある。
…というか、寧ろ少し慣れてくると途端に油断して、テキトーなことを始めてしまうと言った方がより真実に近いのかもしれない。
物事は、寧ろ「少し慣れてきた」ときが一番「アブナイ」というのが世の常だ。
授業内の演習はもとより、宿題をどのようなやり方でやるか?によって、定着度が大きく変わってくる。
幸いにも、問題演習の仕方はかなり良くなってきてはいる。
自分の計算の途中経過をチェックし、何処で間違えたのか?を自分で洗い出してくれている生徒が多い。
小6はこんな感じである。
ただ、何度も生徒に伝えていることなのだが、問題を解いている時点で頭の中に???マークが点滅していないか?ということを、まだ判定出来ていない生徒もいる。
自分の頭の中に少しでも???マークが点滅したのなら、その場ですぐに「例題」をチェックし、どのように対処するべきかを確認するべきなのだが、なかなか難しい。
これには、「例題の理解」を疎かにしている、若しくは「例題の理解」が不十分であるというケースが考えられる。
従って「例題」を正しく「真似をする」ことが出来ない。
(それ以前の問題として「例題を飛ばす」という生徒もいるが、これは論外なのでここには書かない。とはいえ、ほとんどの生徒が、この「例題を飛ばす」という状態からスタートしていることも、また事実であるが…)
これは、能力的な問題も絡んでくる話なのでなかなか難しい部分ではあるが、「例題」を分節化して、それを構成している「要素」を取り出し、解法を一般化するという意識を持てれば最高だ。
困った時には、その逆のプロセスとして、具体的な数字で同じ状況を作り実際に実験をしてみることも大切である。
まあ、帰納と演繹を自在に使いこなすという、かなりハードルの高い話ではあるのだが、上位を狙うのであれば、当然必要な能力だ。
「地頭の良い」生徒さんは無意識のうちにこういったことを行っている。
当たり前のことだが、私が授業で説明するときにもこの手法を用いる。
(しかし、この「物事を分節化する」という行為のハードルが非常に高いのも事実だ…。そもそも図や文章をただの「模様」としか認識できないのであれば、大変厳しい。私の授業においては、なるべく演繹(抽象⇒具体)と帰納「具体⇒抽象」の両方を見せる様にはしているのだが、演繹的手法と帰納的手法の間に断絶が起こっているケースが散見される…。悩ましいところだ…)
何故こんなことを長々と書いているのかと言えば、やはり「具体的に図を描いてみる」「同じ状況で思考実験をしてみる」といった手法を用いればアッサリわかることでも、手が動かない生徒さんがまだまだ多いと感じるからだ。
特に、中1生でもっと伸びてもらいたいと考えている生徒さんが、なかなか「図を描いて」考えてくれない。
よく言われるのは、「図の描き方がわからない」というセリフであるが、これなどは「まずは真似をして描いてみる」ことを繰り返していけば良いだけだ。
例題に図が描いてあればそれを真似すれば良いし、模範解答に図が描いてあればそれを真似しても良い。
まずは「真似をして」「実際に自分の手で」描いてみることが重要だ。
以前、ブログで
「自分で自分に授業をするような勉強法」が最強だ
と書いた。☟
そもそも「真似」というのは物事を分節化しないと出来ないことでもある。
かなりレベルの高い要求ではあるが、なんとかその次元にまで引っ張っていきたい。
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