以前、植竹中の数学の課題として『新中学問題集』が丸ごとコピーされて使われているという記事を書いた。☟
その時にも、かなり批判的なスタンスで記事を書いたのであるが、今回の円周角の単元では、教育開発の『新中学問題集』ではなく、育伸社の『Jack(発展編)』が丸ごとコピーされて使われていた。
前回以上の衝撃である…。
というのも、育伸社のホームページを見ていただければわかるのだが、『Jack(発展編)』という教材は『Sirius(発展編)』の姉妹編というか演習用教材であり、レベル設定としては私立上位校や国立付属校の基礎固めとして使う教材だからだ。
(まあ、あくまでも「基礎固め」ですが…。実際に私立上位校や国立付属校で合格点をとるには本物の入試問題で演習を重ねる必要があります。)
「普通」の生徒が使う教材ではない。
実は私も以前、数学の『Jack(発展編)』を教材として採用したことがある。
問題の難易度設定が良く、問題量も豊富なので数学の演習用問題集としては大変優れているからだ。
しかし、それは公立トップ校や私立上位校を目指す生徒しかいないクラスでの話だ。
(実際、このクラスでは定期テストの学年1位獲得経験者が4人おり、中3の2学期の期末テストでは1・2・3フィニッシュを達成していた)
前回の記事で、『新中学問題集』は上位20%の生徒にしか意味はないと書いたが、『Jack(発展編)』となるともう少しレベル設定が狭まってくるイメージだろうか。
少なくとも普通の公立中学校において、何の解説もつけずに課題として全校生徒に配布するようなレベルのものではない。
しかも、今年はコロナの影響で円周角の単元は公立高校入試では出題されないことが決まっている。
どういった意図でこのようなことをしているのか理解に苦しむ。
恐らくは、「賢い生徒に舐められたくない」「成績上位者に振り向いてもらいたい」という意識の表れなのかもしれないが、「普通」の生徒にとってはハタ迷惑な話だろう。
(もしかしたら、中高一貫校の教壇に立っている夢でも見ているのであろうか…)
実は、当塾でも英語の『Sirius(発展編)』と『Jack(発展編)』を使うことがある。
実際、去年、ICUHに合格した生徒さんとエースさんには私立高校特有の単元やまとめの文法演習部分を解いてもらった。
つい先日も小6の生徒に英語の『Srius(発展編)』(中1)を渡したところだ。
ただ、全ての生徒に配布するような真似はしない。
(というか、出来ない)
謎だ。
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