現在、中3の数学で相似を扱っているのだが、授業においてはまず、
「必ず図を描いて考えるように!」
と伝え、板書でも必ず図を描いて説明し、その板書を基に問題演習をするように指示している。
しかし、前回の授業において、図を描かずにいきなり計算のみで答えを出している生徒が1名だけいた。
本来なら、「まずは図を描け」といきなり問答無用で注意しなければならないところなのだが、
(恐らく、この記事を読んでおられる方の中には、「はあ? 生徒にもそれぞれやり方や事情があるでしょうに…。それを聞かずに『いきなり問答無用で注意しなければならない』とか、この人あたま大丈夫かな? ヤバすぎぃ!」と思われる方がいるかもしれません。
しかし、勉強(というか何かを習得する場合)においては、まずは「型」を守りそれを徹底した反復によって血肉化することが最も大切なのです。自分なりのアレンジを加えるのはその後の行程ということになります。
ここら辺の話は、『守破離』という大変有名な言葉に集約されますが、私は個人的にこの『守破離』という言葉に嫌な思い出しかないので、今、この言葉を膨らませて記事を書くことはしません。)
諸処の事情を鑑みて、「図を描いてないけど大丈夫?出来てるの?」と尋ねてみたわけです。
すると、その生徒は、
「あ、はい。大丈夫です。出来てます。」
と答えたのでありました。
私は内心
「何も大丈夫じゃないんだが」
と思いながらも、生徒の答えが間違っていることを確認した上で、もう一度解説をしましたが、正直、こういう状態が続く生徒の成績を上げることは極めて困難です。
勿論、こういった生徒は大勢います。
というか、最初からキチンと指示された通りにできる生徒のほうが圧倒的に少ない。
しかし、当塾には、
こういった「勉強に対する根本的な向き合い方から身に付けさせていく」
というコンセプトがあります。
実際、私はそういった発想をもって指導に当たっているつもりです。
生徒にも常にそのことを様々な場面で伝えています。
だからこそ、成績を飛躍的に伸ばすことが出来ているのです。
(大変申し訳ないことに、成績が横ばいの生徒もいますが…(-_-;)。)
極論すれば、個々の解法や知識の暗記などは些末な問題だとも言えます。
上記の例でいえば、恐らく、「本人に悪気はなかったのでは?」「そんなに目くじら立てることですか?」「心理学的に言えば、頭ごなしに相手を否定することは云々…」と思われる方が大半かもしれません。
しかし、「言われたことを表面的には受け取り、実際には完全に無視をして、作業としては終わらせた風に仕上げる」という思考回路の闇は極めて深いものです。
能力的な問題から「やれない」のではなく、性格的な問題から「やらない」ことを選択している可能性があるからです。
ちなみに、「言われたことをその通りに実行する」ことは、下の記事☟で書いた「聞かれたことに適切に答える」ことと地続きの関係にあると言えます。
中3生でいえば、他にも同様な生徒がいたのですが、そちらは徐々に変化の兆しが見えてきています。
当然、成績も上がっています。
幸いなことに、中2生は「きちんと板書をとる」「指示された通りにやる」という側面に関してはしっかりと実行してくれています。
(若干1名、能力に任せてテキトーなことをやりがちな生徒もいますが…(^_^;)。
まあ、徐々に治ってきてはいるので何とかなるとは思っています…)
「成績が上がるかどうか」は、言い換えれば「正しく勉強できているかどうか」ということです。
その「正しい勉強の作法」を身に付ける意思があるかどうか?
それだけです。
それにしても、そろそろ中1がゼロ名である状況を打破しないといけませんな…。
最初の生徒が入塾してくれてから3か月が経ちましたし…。
ま、結果を出しながら、塾としての認知を上げていくしかないでしょう。
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