昨日今日で理社の演習をまずまずこなすことが出来た。
明日もう一押しをして火曜日に10月の北辰テスト対策の1回目が出来れば、と考えている。
それにしても、やはり「まともな」塾は少ない…。
夏の終わりから入塾してくれた生徒さんなのだが、一体どんな授業を受けてきたのか?と思ってしまうほど、根本的なことを教わっていない。
本人の名誉のために言っておくが、生徒さん本人のポテンシャルは疑いなく高い。
以前の(非常に流行っている)塾では、「難しい問題は捨てて見直しに時間をかけるように」と言われていたということなのだが、そもそも「難しい」の定義が曖昧で、単に教える側に能力がないだけなのではないか?と感じてしまうお粗末さだ。
英語においても数学においても「本質的なこと」を一切教えていないようだ。
実は、この塾を開く直前まで、その生徒さんが通っていた塾に通っていた伊奈学園に通う高校生を教えていたことがあった。
中学時代は定期テストで450点以上を取っており、北辰テストの偏差値も65以上を取っていたということだった。
…のだが、やはり英語の根本的なことは全く理解していなかったし、そういったことを教わった形跡もなかったし、また、そういったことに興味がある様子もなかった。
(ちなみに、偏差値60あたりのレベルの高校だと、大体みんなそんな感じです。もう慣れました…)
英語を「構造で捉える」という発想や「品詞や句と節の概念」という思考フレームも一切持ち合わせていなかった。
「勉強」=「暗記」という思考回路が透けて見えるような生徒さんだった。
(というか、本人も別に隠してはいなかったが…)
このブログで何度も書いている様に、こういった思考回路だと、レベルが上がった時に詰む。
大学受験レベルでも、(高校受験と比べれば)情報量が膨大になるので、その生徒もやはり最初は苦戦した。
というか、北辰テストレベルでも「本質的」なことがわかっていなければ解けない問題は存在する。
そういった問題を最初から「捨て」させるという指導法は生徒のポテンシャルを潰すだけだ。
清水義範ではないが、「バカ養成ギプス」をハメるようなものである。
(この「バカ養成ギプス」という言葉は清水義範の『国語入試問題必勝法』という短編小説集に出てくる言葉だ。私がよく言う「思考停止」とは自らが自分に対して「バカ養成ギプス」をハメてしまっている状態に他ならない。ちなみに、あまりブログで「バカ」という言葉を連発するのは好ましいことではないのは承知している。まあ、しかし、私自身は自分のことを「バカ」だと考えているし、リアルな日常生活においてはあまり使わない様に心掛けている言葉ではあるので、ご了承いただきたい。じゃあ、ここでも使うなよ…ボソッ)
全ての生徒が理解し自在に扱えるような話でないことは確かではあるが、もう少し「頭を使う」方法を訓練してあげたほうが、後後のことを考えると良いだろう。
教える側が「テキストを繰り返しやらせておけばOK」といった思考回路に陥ってしまっているのはあまり好ましい状況ではない。
(まあ、ぶっちゃけ、高校受験ではそれだけで「結果」が出てしまうのも事実ですが…)
中学生段階で、「一問一答」的な勉強法に終始してしまうことは弊害の方が遥かに大きい。
とはいえ、大前提として基本事項が頭に入っていないと「考える」ことは出来ない。
当塾では、基本事項のインプットと、それらを土台とした「思考力」を同時並行で鍛えていきたい。
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